昨日、愛知県美術館の「ミロ展 日本を夢みて」に行って来ました。ミロと日本との関係をメインテーマとした世界初の展覧会とのふれこみでした。「ミロを見ろ」とは私が考えた駄洒落ではなく、ミロと交流があり世界で初めてミロに関する本を書いた瀧口修造がミロとの共作「ミロの星とともに」という詩画集の中で詩として書いています。
ミロは幼少期より絵が好きで画家になりたかったのですが、親に反対されてやむなく事務職の会社員として就職しましたが、全く仕事が肌が合わず「うつ病」になりました。その様子を見て、ついに親も折れて画家の道に進むことを許してくれて、好きな道に進むことが出来ました。絵が売れない時期も長く、戦争の時代でもあり苦労の連続でしたが、ついに認められる時が来てその後ピカソやダリに並ぶスペインの巨匠にまで上り詰めました。そのミロが、スペインの3巨匠の中でただ一人加藤唐九郎を訪ねて名古屋市守山区まで来ていたのは驚きでした。
普段診察をしていると、若い人で学校を出ても自分の進むべき道がはっきり見えず、立ち止まって先へ進めないと思われる人が結構おられます。自分の好きな事、やりたい事があれば頑張れます。それが見えないと頑張り様がありません。ミロもやりたくないことは直ぐに辞めて好きな道へ方向転換して結果的に成功しています。「うつ病」はその転換点になった様な気がしています。
「ミロを見ろ」とは、ミロの様に好きな道をとことん追い求めて行く生き様を見てみろという意味であると私は受け止め、インスパイアされて帰って来ました。
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