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予約のすっぽかし

 飲食店で予約しても実際に来られない人が一定の割合でいて、お店が被害を受けることが問題になっていますが、医療機関でも同様の事があります。新患の方でも予約のすっぽかしは時々あり痛い思いをしますが、再診の方では日常茶飯時です。

 医療機関で「予約」と言うのは、お互いの信頼関係に基づいた約束です。それを平気で破り、後日悪びれず突然来院されるというのがよくあるパターンです。「仕事が忙しくて電話する暇が無かった」というのが大体の決まり文句です。当院の場合、来られなかったことを責めることはありませんが、連絡せずに来られないと時間を空けて待っている相手に迷惑をかけるということを感じないというのは「他者配慮性の欠如」で、それも一つの症状の内とみなします。そういった方が、ちゃんと予約をしてきちんと来院されるようになると病状が安定したと考えます。

 メンタルの病気の最終診断は、受付や電話時など診察室外での患者さんの言動も拾い集めていると、診察室の中だけでした初診時診断とは違って来ることがよくあります。