今はお盆休みの最中で、コロナ渦で昔ほどではないにしても親戚一同集まって近況を話す時期であるかと思いますが、一方では昔は仲の良かった兄弟姉妹も時間の流れに従い、段々と疎遠になる場合もあり寂しいものです。
人は一人では生きられないので誰か寄り添ってくれる人が欲しいものですが、因縁により幼い頃から家庭に恵まれない人もいますし、事情があり年取ってからも孤独に生きなければいけない人もいます。「寄る辺」があることがいかに大事か?と日々痛感しています。
精神科の初診で、主訴の症状とは関係ない本人を取り巻く家族状況まで突っ込んで聴くのは、遺伝負因に有無を聴く為でもありますが、本人を支えてくれる人がどれだけいるか?を聴く為でもあります。
「寄る辺」が少ないことが不安も生むと考えると、精神科臨床の意義は、ただ薬を処方するだけに留まらず、少しでも患者さんの「寄る辺」になることであると思っています。
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