当院で第一世代抗精神病薬ヒルナミンの細粒を採用しました。ヒルナミンは高用量では統合失調症に対して処方しますが、低用量では鬱病や躁病の方の不安焦燥感にも使います。今でも5㎎錠や25㎎錠は採用していますが当院に来られる方には多すぎるのでわざわざ錠剤を割って使っていました。これからは、細粒で1㎎単位で微調整して処方できるので楽です。
私はミルタザピンを鬱病の方の不安や不眠に対してよく使いますが、食欲が出てしまい太る様になると使えません。最近そういう場合は、ヒルナミンをよく使います。錠剤で普通に処方すると副作用が多い薬ですが、微量で処方すると高齢者にも使える薬になります。処方術の妙です。60年前以上前の発売の薬ですが現代に生きています。
私は自家薬籠中の薬をいくつ持っているかが精神科医の腕の違いと思っています。少しでも得意技と言える薬を増やすように毎日の臨床の中で磨いて行きたいです。
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